サッカー選手になる!夢に向かって突き進む森田翼選手と、それを支える家族の心

森田翼選手

厳しい競争を楽しめる選手が生き残る

ーいま、サッカー選⼿としての⽬標はなにがあるんでしょう。 

森田翼さん:⾃分のアピールポイントは点を取ることなので、そこを強化することを意識して練習しています。スカウトの⼈に⽬を留めてもらうには、点を取るしかないんです。点を取れば、チームを勝たせられるし、⾃分の名前も覚えてもらえるので、点を取ることしか考えていません。 

 

ー既に⼤学での練習に参加しているそうですね。⾼校の時との違いは感じますか? 

森田翼さん:やはり周りの選⼿のレベルが上がったと感じます。スポーツ推薦を受けた選⼿が、全国各地の⾼校や、Jリーグの下部組織から集まるので、格段にレベルが上がっています。しかも、部員が300⼈以上いるんですよ。1学年にスポーツ推薦の選⼿が20⼈くらいで、一般⼊試で⼊ってくる選⼿が5,60⼈います。全員の名前は覚えられないですね(笑)
スポーツ推薦で⼊る以上、レギュラーを取らなきゃってプレッシャーもありますが、⼀般⼊試で⼊って活躍する選⼿だって普通にいるので、とにかく努⼒するのみですね。 

 

ー⼊学前の今はどのように練習をしているんですか? 

森田翼さん:大学もすでにシーズンインしているので、授業は始まっていませんが、サッカー部の練習には参加しています。既に、練習試合も4試合やりました。
2月の半ばから練習に参加させていただいていますが、1週間ごとに参加するカテゴリーの入れ替えがあります。1カテゴリー20人程度で、1~4年生全員がトップチームを目指して、練習しています。同じ大学の中でも毎日が戦いって感じですかね。⼤学は4年間しかなくて、その間にプロの⽬にも留まるような選⼿にならないといけないので、Aチームに居続けられるように頑張るしかないですね。
1週間ごとの⼊れ替えは厳しいですが、これを楽しめないようならまだまだで、楽しむことができる選⼿は、プロになっても⽣き残れる選⼿だと思うんです。⾃分は今、とても楽しんでいるので、苦しくはないですね。

 

ーそれを楽しめるメンタルの強さがあるんですね…

森田翼さん:でも、実はメンタル弱いんですよ。すぐ投げ出したくなっちゃうんです。点が取れなかったときとか、本当は全て投げ出したくなるくらいメンタルが弱いんですけど、⽬標のためにはやり続けるしかないので、メンタルの弱さを隠しながらやってきました。⾃分を強く⾒せようとしてるんだと思います。一方で、⾃覚がはっきりあるくらい、すごく負けず嫌いですね。

 

ー練習したら勝てた経験があるから、信じて練習を積み重ねられている⼀⾯があるように思います。何かそんな経験はありましたか? 

森田翼さん:そうですね、⾼校⽣の時の経験が背景にあるのかもしれません。
中学⽣のときは、学年ごとに分かれて試合があったので、ずっと試合に出れていたんです。でも、⾼校⽣になって学年に関係なく試合するようになりました。そうなると、当然学年に関係なく、上手い人が試合に出ますよね。そのときに初めて、⾃分がスタメンを掴めなくて、出れてない試合に負けるっていうことを経験して、それが本当に悔しかったんです。そこで⼈よりも練習して、スタメンを勝ち取って試合に出れるように頑張りました。この体験があるから、負けないための努⼒ができるんだと思います。

 

ぶれないのは、目標が明確だから

ー試合が楽しみですね、次の公式試合はいつですか? 

森田翼さん:既に大学のシーズンは始まっています。4月からリーグ戦が始まります。
ただ、まずは選手登録されなければ公式戦にも出られません。毎日の練習で結果を出しトップチームに居続け、公式戦に出られるように頑張ります。

 

ープロを⽬指す世界は厳しいですね… 

森田翼さん:Aチームにずっといても、プロ選⼿になれない⼈も沢⼭います。⾃分たちの⼤学から今年プロになれたのも、2⼈だけなんです。何⼗⼈もプロを輩出できるような⼤学はなくて、多くても1年に5⼈ぐらいだと思います。サッカーでお⾦をもらってご飯を⾷べていけるのは、本当に⼀握りなんです。 

 

ーすごい世界ですね。ちなみに⼀番尊敬している⼈は誰ですか。 

森田翼さん:兄ですね。サッカーを始めたのも兄のおかげですし、選⼿としては、メンタルが強いところと負けず嫌いなところを尊敬してます。
メンタルの強さは、⾼校に上がる段階で県外に出ると決めて、平然と出て⾏ったときに思いました。負けず嫌いなのは試合に負けたときの悔しがりようから感じますね。たまにゲームを⼀緒にするのですが、兄も⾃分も、負けたらもう1回やりたがるので、終わりが⾒えません(笑)

得点を喜ぶ森田選手

ー感謝を伝えたい⼈は誰ですか。 

森田翼さん:親ですね。ここまで来れたのは、全部親のおかげだと思います。
⾃分の気持ちが弱くなったときに、励まして、助けてくれるのは親でしたね。お前はプロになるんだろう、ここで諦めたらプロになれないぞって⿎舞してくれるおかげで、⽴ち直れたことが何度もあります。⾃分を理解してくれているからこその声かけだったんだと思います。

 

ーご両親と喧嘩したことはありますか。 

森田翼さん:ないですね。サッカーのことではなくて、サッカー以外で少し⾔い合うくらいです。親への不満も特にないですね。⾃分が悪いことをしたり、⾃分のサッカーが良くなかったときに、的を得た指摘をしてくるので、納得しています。的を得ているから何も⾔えない、という感じですね。⾃分がプロになるためにアドバイスをしてくれているとわかっているから、理解して受け⼊れられるんだと思います。⾃分のための助⾔だから、認めざるを得ないっていう感じですね。

両親も、僕たちのことを楽しんで⽀えてくれているみたいです。親の部屋に⾏くと、いつもパソコンで試合を⾒ていました。⾃分が県外に出た今も、試合のときは動画を撮ってもらって、それを送って⾒てもらっています。⽗にとっては、⽣きがいだそうです。 

 

ー⾃分がプロになるという⽬標を、ぶれずに持ち続けられるのはどうしてだと思いますか。 

森田翼さん:⽬標にしてる選⼿がいるからじゃないですかね。とにかく、その⽬標を追い求めて練習している感じがします。兄もそういう存在の⼀つですし、⼀緒にサッカーをやりたい選⼿がいるんです。ひとりはエディンソン・カバーニっていうヨーロッパのリーグで活躍していた選⼿です。Jリーグの選⼿で⾔うと、⿅島アントラーズ鈴⽊優磨選⼿です。鈴⽊選⼿は、負けず嫌いが前⾯に出ているようなプレースタイルが、⾃分と似ていると感じていて、⼀緒にやってみたいと思いますね。どういうプレーをしてるのか知りたいので、味⽅としてでも相⼿としてでも、同じピッチで試合がしたいです。

 

ーありがとうございました!これからがすごく楽しみで、応援したくなります。

森田翼さん:応援してください!応援されるような選⼿になりたいんです。

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