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関わる人の「こころみ」を応援したい!山口県出身COCOROMIオーナー鹿嶋功貴さんに迫る!

みなさんは「PEACE BOAT」を知っていますか?

そう、居酒屋の壁に貼ってあるポスターなどでたまに見かける、“99万円、地球一周の船旅”という、あれです!

今回取材をさせていただいた鹿嶋功貴さんは、出身地である山口を遠く離れ、新潟の地で働いていた最中、もっと広い世界を知りたいと、PEACE BOATの参加を決意しました。
地方でも自由な価値観を持ち、発信できる空間作りをしたい!と奮起してから、さまざまな挑戦を行っています。現在は新潟の多様なコミュニティ作りや「あなたの試みを応援するBAR – COCOROMI – 」を経営し、人々の出会いと学び、挑戦の手助けをしています。

鹿嶋さんが旅に出て、何を新潟に持ち込みたいと感じたのか。
そもそも、なぜ数々の人生選択の中で何度も新潟を選んできたのか。
その選択の中から、鹿嶋さんの描くビジョンを探ってきました!

私自身は、現役の大学生で、まだ社会というフィールドに出たことがありませんが、鹿嶋さんの話の中から、“自分が本当にやりたいこと”について向き合うことができました。

「正直、自分は何がしたいのかわからない」
「地元で何かしたいけど、行動できない」
などの想いを抱える学生は特に必見です!

鹿嶋さんが過去に開催した企画については、こちらの記事もチェックしてみてください⇨『新潟でリモートワークしている人に話聞いてみた』

自分の人生をもっと自由に生きるには

鹿嶋功貴さん学生時代

 

ー鹿嶋さんは地元山口の高専出身なんですよね。なぜ高専への進学を選んだのですか。

鹿嶋功貴さん:シンプルに数学が好きだったんです。今でもずっと数学の勉強しろって言われたら、一生やれちゃいます(笑)
高専は高校+短大のような形で5年間、技術系のことを学ぶのですが、ほぼ全部の科目に数学が絡んできます。数学が得意か不得意かで、この5年間の生活が大きく変わります。
あとは、大学編入が比較的簡単と言われていて、センター試験を受けずに大学にいけるならいいのでは?という親の勧めもありました。

 

ーその後、なぜ新潟を進学地に選んだのでしょうか。

鹿嶋功貴さん:2点あります。1点目は、高専からの編入で特待生の制度があり、入学金と授業料を全額免除してもらえるという点で長岡技術科学大学を選びました。技大の学生は高専生が8割という点も他の大学への編入と違い、馴染みやすそうで安心できる点でしたね。

2点目は、4年生後期での長期インターンシップで、海外に行くチャンスがあるという点でした。大学を休学、留年せずに海外に半年間行けるというのはとても魅力的に感じていました。

 

ー大学時代、”地域活性”に関心があったそうですが、街コンのスタッフなども経験されていたのは、その関心からだったのでしょうか。

鹿嶋功貴さん:そこは”地域活性”とは少し違った経緯があります。実は街コンスタッフをする前に、長期インターンシップで、メキシコに半年間ほど行っていたんですが、業務量が異常に多いうえに治安も悪く、外出がほとんどできなくて海外を全く楽しめなかったんです。抑圧される毎日に嫌気がさしていました。

そんな長期インターンシップ終了後、「自分の人生もっと色んなことをやらないともったいない!」と思ったんです。
帰国後、繋がりのある人へ片っ端から「帰ってきました。やっと自由になったんです。いろいろやりたいんで何かありませんか?」ってメールを送りまくりました(笑)

さらに、自分が興味をもった取り組みを見つけたら運営側に直接「何かお手伝いさせていただけませんか?」と連絡をとったりもしました。その中で街コンイベントに出会い、手伝ったというのが経緯です。
ある種、フラストレーションの爆発ですね。

 

人生のうちで、誰を幸せにしていきたいのか

鹿嶋功貴さんが参加した「PEACE BOAT」

 

ー高専の学生として、完全に技術者の道を歩んでいた鹿嶋さんですが、新卒で入った会社は大手求人広告の企業ですよね。

鹿嶋功貴さん:そうです。学校では技術系を学んでいたのですが、街コンのスタッフや、研究室の教授が取り組んでいた、雪かきをしたことがない人に技術を教え、雪かきをしてくれる人が足りていない村で雪かきをすることで、地域に人の循環を生む、「越後雪かき道場」という取り組みなどを通じて、地方活性に魅力を感じていました。しかし、その想いのまま、いきなり地域のど真ん中に入っていくより、もっと他の視点から携われることはないかと思いながら、異業種の世界での就活をスタートしたんです。

そんな中で、前職の求人広告会社と出会いました。就職活動の機会に、地域や地方企業の魅力を発信し、都心だけではなく、地方にもわくわくする会社があることを若者へ伝えていくことで、U・Iターンの手助けになるのではと考えたんです。

 

ーその後、新卒で入社した会社を退職して、世界一周に行かれていますね。その理由も先ほどの「フラストレーションの爆発」だったのでしょうか。

鹿嶋功貴さん:PEACE BOATで世界を見に行ったのは「自分は誰を幸せにしたいのか」という考えから導き出されるものが強かったですね。

当時、僕は後輩たちとのコニュニケーションを大切にしており、その中でよく「仕事がキツい」「辛い」という相談を受けていたんです。それに対し、「やりたくないことを無理にしなくていいし、もっと自由な生き方があるんだよ」とアドバイスをしていたのですが、一方でそれを自分自身は体現できていないことに腹立たしさを感じていました。

いい大学に行き、大手企業に入り、結婚し、子供を作り、家を建て、定年までその会社で働くという幸せのテンプレートに当てはめられていって、苦しめられることが僕はすごく嫌でした。自分たちの生き方は自分たちで選択していい、人に強要されるのはまっぴらごめんだ。だからこそ、目の前の後輩たちに本当の”いろんな生き方”を提示すべく「まず自分がもっと広い世界を見なきゃ」という思いになりました。そこから世界一周を決意したんです。

 

ー世界一周を経て、どんな変化がありましたか。そしてその後は、なぜ国内の旅に出られたのでしょうか。

鹿嶋功貴さん:「PEACE BOAT」は自分の人生の分岐点になりました。僕が参加した目的は大きくは2つあり、1つ目は自分の今まで持っていた価値観をぶち壊すこと。2つ目は人生の選択肢を増やすことでした。

今までは地方の狭い価値観で、否定されることが多かったのですが、参加者たちの、否定しない「それいいじゃん!やろう!」というその空間がとても居心地が良く感じました。また、世界各地を見て周ることや、船でのイベントやゲストからの講演を通して、もっと自由に生きてもいいし、いろんな生き方があるんだなという発見がたくさんありました。

世界一周を経験すると、ワーホリへの参加や海外に住みたいって人も多いのですが、むしろ僕はこの経験を経て、「日本って良いところだし、日本が好きだから国内の”地域”に関わりたい」と感じたんです。原付で日本一周をして、良いと思った地域に関われる生活を築けたらと考えました。

そして、日本各地を巡った結果、改めて地元の山口県でも、その隣県の福岡県や広島県でもなく、新潟に戻ってきたんです。世界を見て、日本を見て、思いました。新潟は伸び代しかないと。

 

強要されない、自由な生き方を発信できる場所を

「COCOROMI」での鹿嶋功貴さん

 

ーオープン以来COCOROMIで行ったイベントや企画の中で、一番印象強いものは何ですか?

鹿嶋功貴さん:COCOROMIのコンセプトは「あなたの試みを応援し、あなたの失敗を笑わない店」で、どれが一番というものというより、全てがオンリーワンかと思っています。

1日店長や、カフェを開く前の練習としてイベントで使いたい、学生の職業選択を増やすイベントなどをしてみたいなど、主催者の試みが企画を通して、何かの一歩を踏み出すきっかけになったのであれば、COCOROMIを作った意義があるなと思っています。

その上で、僕にとって一番印象深い出来事は、お店を手伝ってくれたスタッフが、COCOROMIを通じて、企業の採用につながったことです。COCOROMIには様々な方が来られます。会社員、フリーランス、パフォーマー、芸人、経営者、などなど。そんな方たちとの出会いを通して、いろんな働き方や生き方、自分自身と向き合い、結果的にお店でお会いした方の会社に就職が決まり、現在はとても活躍しているという声を多方面から聞きます。

人と人との出会いを創出し、それが誰かの人生の分岐点になり、その手伝いができたことを誇りに思います。

 

ー鹿嶋功貴さんの目指す世界観を教えてください。

鹿嶋功貴さん:僕がずっと掲げていたのは「PEACE LOCAL」という考え方です。「価値観を強要されない、自由な生き方を発信できる場所を、地方に作りたい」と思っています。まさにやりたいことは、「地方にPEACE BOATのような空間を」作ることです。

地方にいると特に、「昔はこうだった」とか「この年齢だからこうしなきゃいけない」とか、縛り付ける文化のようなものがまだあります。それは良い働きをする部分もあるのでしょうが、やはり”生きづらさ”を生んでしまうのも事実です。

新潟はポテンシャルの塊で、伸び代がたくさんあります。それにまだ気づいていない人が多すぎる。新潟の良さを、自分なりに説明できて発信できるような人を少しずつ増やせるよう僕も引き続き活動していきます

 

鹿嶋功貴さん取材

***

 

学生の自由と社会の自由は違うものだと思っていました。なんだかこれを読むと自由って組織とか環境ではなく「自分で創り出すもの」なのではないか、と。

自由は抽象的なものなので想像はできるけど経験は難しいです。今回の鹿嶋功貴さんはそんな抽象的事象を見事に体現している方だなとインタビューから感じ取ることが出来ました。

学生の方は特に「私はまだ学生」ではなく「一人の人間」として価値観を形成するための経験を積み重ねていってほしいと強く思います。
少しでいいです。その少しの好奇心を常に持ち続けていると”意外な発見”が自分の人生を大きく変えることになるかもしれません。

 

鹿嶋 功貴さん
かしま こうき|経営者


1990年生まれ、山口県出身。大学編入後の20歳から新潟県で生活。大学院修了後は大手求人広告会社の新卒採用領域で3年間営業として勤務。退職後、ピースボートで世界一周。帰国後は原付バイクで日本一周の旅へ。2020年、鹿嶋企画として営業代行を中心とした様々な事業を展開する。2022年4月、COCOROMI-あなたの試みを応援し、あなたの失敗を笑わない店-オープン。

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