”慎先生”とは14年の仲。人として大切なことを教えてくれた、親子同然の絆がある。
今回は、CHIBI UNITYの拠点であるスガダンスイノベーションにお邪魔し、ヒップホップダンスの指導者である山口竜司さんにもお話を伺うことができました。山口竜司さんは国友慎之助さんの愛弟子で、CHIBI UNITY初期からのメンバーです。
国友慎之助さんの社会や人生に対する使命感や役目を、CHIBI UNITYメンバーはどのように理解し、どんな想いで一緒に突き進んでいるのでしょうか。
山口竜司さんのInstagramはこちら⇨ryuyongchy
ー唐突すぎる質問をしますが、山口さんはなぜこのCHIBI UNITYでダンスに携わり続けておられるのでしょうか。
山口竜司さん:1番の理由は、慎先生に対する感謝があるからですね。ダンスを通して大切なものを教えてもらって、僕が背中を向けた時も支えてくれた、というか、いろんな形で助けてくれました。
僕がここに通い始めたのは中学生で、その当時、僕はあまり真面目な人生を歩んでいなかったんです。そんな僕に、礼儀や誠実さを教えてくれたのは慎先生ですし、この場所なんです。
あとは、ここに集まる子たちみんなが本当にいい子たちで、応援し続けたいという思いも強いですね。みんなが純粋で真っ直ぐだから、自分に教えられることは教え続けていきたいって思っています。
ー山口さんは、どんなきっかけでスガダンスイノベーションに通い始めたのですか。
山口竜司さん:僕は元々よさこいをやっておりまして、にいがた総おどりには毎年参加していたんです。そこで国友須賀さんによる高知発祥の有名なよさこいチーム「須賀連」で活躍していた慎先生に会ったのが最初でした。
中学生になり、ヒップホップをやりたいなと思っていた頃に、ちょうど慎先生が新潟でスガダンスイノベーションを始めると聞き、ヒップホップも教えてもらえるということで訪れてみたのが始まりでしたね。
ー現在は、主にどんな活動をされているのでしょうか。
山口竜司さん:僕は主に映像制作をやっています。少し前までは、韓国を拠点として映像制作やダンスレッスンをしていました。
最近はもう少しダンスに向き合う時間が欲しいと思いまして、韓国と日本を行き来して今日みたいにダンスをする時間を増やしています。
映像制作も楽しいので好きですが、やはりパソコン作業ばかりになると肩や目が疲れますね(笑)
ー山口さんはこれまで他の道に進もうか悩まれたことはなかったのですか。
山口竜司さん:いわゆる就活をしたことはありませんが、ダンスという進路に悩んだことはあります。ずっとダンスをやっていると、嫌、というか他の道を見てみたいなと思う時期もあったんです。うちは、母親も兄も美容師をやっているのですが、そんな時期の逃げ道として「美容師になろうかな」なんて考えたこともありました。でも、国家試験の勉強に自信はなかったですし、やっぱり自分にとって大事なものはダンスだと思ったんです。
あと、ダンス1本で生活するようになる前に、慎先生から「竜司、ここで働いてみろ」と勧められて〔燕三条イタリアンBit〕で働かせていただいたことがあるんです。そこはもう初日の時点で想像以上にキツくて「辞めたい」とさえ思ったのですが、人が温かかったことと、せっかくなんだから頑張ろうと思って過ごしていました。そして、働き出して2年目の時に、〔居酒屋甲子園〕という全国的なイベントに店代表の1人として出場させていただくことができました。結果は、有難いことに優勝。
この時の経験が自分の中では結構大きくて、その機会をくれた慎先生やお店の方々には本当に感謝しています。
僕は、人と接して人を喜ばせるような働き方が好きなのだと気づくことができました。その学びがあるので、ここから先でダンスという道自体に迷うことはないだろうなと思っています。
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今回は、「Dance Presentation UNITY」の総合代表である国友慎之助さんとCHIBI UNITYメンバーであり映像クリエイターの山口竜司さんにお話を伺ってきました。
CHIBI UNITYメンバーの普段の様子を覗いてみると、ふざけたりはしゃいだりもする普通の若者たち。ただ、ダンスとなると目つきや雰囲気は一変。その姿を見ると、彼ら彼女らの真剣度合い、夢中度合いが伝わってきます。人を突き動かすものは、綺麗なビジョンや言葉ではなく、結局は「夢中になること」そのものなんだなと実感させられました。
CHIBI UNITYのビジョンは「エンターテインメントで世界に愛と平和を」なのでしょうが、これは言葉以前に1人1人がダンスに夢中になり、それが伝播することで確立されているものなのかもしれません。
彼らのパフォーマンスを見て、私は毎度心を掴まれるような感動を受けるのですが、その感動を自分自身の「夢中になること」への力にしていきたい、そんなことを思わせてもらえた取材でした。
- 国友慎之助さん
くにとも しんのすけ|起業家
1981年生まれ。母親である国友須賀に師事。NYやヨーロッパなどで様々なジャンルのダンスを学び、独自のスタイルを探究し続けている。日本国内、世界各国の祭りやイベントゲストダンサーとして出演。神社、仏閣などの奉納演舞も行っている。
ダンサー出演以外は、アイドルグループの振付、総合プロデュースなども手がける。また、自身のYoutubeチャンネルでは作成した映像作品も配信し、クリエイターとしても活動を広げている。
2013年にDance Presentation UNITYを立ち上げ、文科省認定ダンス講師に就任して教育にも力を注いでいる。
現在、3つの専門学校の名誉校長・顧問を務めると同時に、完全脱炭素トレーラーハウスの開発事業などにも取り組んでいる。
今回、取材のために新潟市中央区にあるDance Presentation UNITYの本拠地にお邪魔させていただきました。 少し古いスタジオの中では、10〜20代の若きダンサーたちが振り付けを考えながら体を動かしています。一方、その傍[…]
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